2019年7月28日日曜日

国立成育医療研究センターでの研修

おはようございます、麻酔科Iです。
本日は医局説明会ですね。多くの先生が入局を考えてくれることを期待しています。
さて、今回は国立成育医療研究センターでの研修の様子をY先生に教えていただきました。

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医療錬士5年のYです.
私は2018年4月から2019年3月まで,国立成育医療研究センター(NCCHD)に出向していました.参考までにその経験をレビューしようと思います.

東京女子医大麻酔科では,小児麻酔を重点的に学びたい人向けに,NCCHDへの1年間の出向が可能となっています.
その研修内容は,10ヶ月間の小児麻酔と2ヶ月間の産科麻酔になっており,NCCHDではいわゆる後期研修医的な立場で研修することとなっています.他大学からの研修生も大勢いるので,女子医大の外の空気を吸うことができて,色々刺激を受けることになりますし,研修医に戻ったような気分を味わうことができて楽しいです.

小児麻酔では週4日の手術麻酔と週1日の外来をやることとなっています.
手術麻酔の特徴としては,例えば女子医大では泌尿器と消化器系の手術がほとんどですが,NCCHDでは概ね全ての分野の手術を経験できます(とは言っても,小児の外科系疾患のごく一部ですが…).1年間の経験症例数としては,6歳未満に限ると200例程度を経験します.
外来では麻酔説明と同意書取得,さらに小児の体調チェックを行います.10人程度の日もあれば,30人ほど受け持つ日もあり,ここでも色々な経験をすることになります.

産科麻酔の研修は週2日が手術麻酔(主に帝王切開の麻酔),週3日程度LDRで無痛分娩を学びます.ここでの特徴は,無痛分娩における疼痛管理が児娩出まで麻酔科医に一任されていることです.脊髄くも膜下麻酔と硬膜外麻酔をうまく組み合わせて,分娩進行の妨げにならないように疼痛管理を行います.

上記のように,NCCHDでの研修は経験できることが多くあります.もし小児麻酔に興味があれば,心臓のローテーションも終了した錬士4年目くらいに出向を考えても良いかもしれません.

最後に,NCCHDの朝は早く7時30分よりカンファレンスが始まりますので,7時には麻酔準備を始めることになります.NCCHD自体,新宿からのアクセスがあまり良くないことを思うと,敷地内の寮に住んでもよいかもしれません(キレイなのですが…).
以上でレビュー終了です.簡単ですが,出向を考えている方々の一助となれば幸いです.

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