2012年7月13日金曜日

JSCVAメールマガジン2012年7月12日号 第1号(通巻第2号)

JSCVAメールマガジン
2012年7月12日号 第1号(通巻第2号)

 今年度は、年に3回、日本心臓血管麻酔科学会のメールマガジンを発行します。
今回は2012年第1号として下記の情報をお届けします。

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 日本心臓血管麻酔学会第17回学術大会会長より
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ご挨拶
国立病院機構仙台医療センタ-麻酔科
川村 隆枝

日本心臓血管麻酔学会第17回学術大会会長としてご挨拶申し上げます。
第17回学術大会は平成24年9月15,16日に仙台市の仙台国際センターを会場に開催を予定しております。またこの集会と平行して、世界的に著名な研究者を招いて第3回国際心臓麻酔シンポジウムを9月14日に同時に開催することに致しました。
メインテーマは『心臓血管麻酔の光、東北を走る』とさせて頂きました。このような心臓大血管に関する麻酔及びその関連領域の大きな学術集会は恐らく東北地区では初めてのことであり、将来この地区の心臓大血管麻酔学の発展にも大きな影響を与えるイベントで、その学術的な意義は大変大きいと考えております。
最近の心臓大血管手術はその全身管理と手術手技の向上によってその手術適応は著しく拡大し、困難な手術件数も増加しております。それに伴い麻酔管理の重要性もますます増大しており、今回の学術集会が果たす役割は大変大きなものがあると考えております。国内外からの参加者の学問的な知識欲を十分満足させる、干天の慈雨のような役割をこの集会が果たせれば幸いと考えております。
3月11日の東北大震災から、はや1年以上が過ぎました。災害で多くの人々が犠牲となり、命の尊さを改めて痛感いたしました。最近の医療の進歩は目覚ましく、テクノロジーや技術の進化は、目を見張るものがあります。しかし一方で、多忙きわまりのない日常臨床をこなす中、医師としての本質、すなわち、仁の心が失われているような気がします。今こそ、基本に立ち返り、思いやり、信頼、支え合う心をもって、医療に携わることを考えたいと思います。そういった関点から、特別講演として、伊集院静氏を招聘し、さらに、“失敗に学ぶ心臓手術の麻酔”をシンポジウムとしてとりあげました。また、心臓血管手術の最終的なゴ-ルは、予後の善し悪しにつきると考えます。そうした観点から、心臓手術とOUTCOMEに関するspecial
lecture
をメインにとりあげてみました。麻酔科医のみならず、心臓外科医、循環器内科医双方で、活発な討論を期待しております。

                         
また、本学会初の認定制度の発足に伴い、教育セミナーや、心臓血管麻酔認定医を目指す麻酔科医のためのセミナーなどをより充実させ、会員の皆様の要望に答えるように努力しております。
9月中旬の仙台は、気候もよく、快適なシーズンです。良く学び、よく遊びをモットーに、学問にレジャーに、おおいに楽しんでいただければ、幸いです。
多勢の会員の方々のご来仙をお待ちしております。

仙台にて

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 ニュース・トピックス
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■2012年度JB-POT試験募集開始
7月1日より募集開始しました。
試験日:2012年11月11日(日)
会場は、大阪会場、東京会場をご用意しております。
詳細は、以下の受験要項をご覧ください。
 http://www.jb-pot.com/exam/guide.html

★2012年度JB-POT試験申込状況 (2012.7.11 13:00現在)
大阪会場(定員200名):申込200名(残0名)
東京会場(定員300名):申込134名(残166名)
*大阪会場は、定員となりました。受験ご希望の方は、東京会場へお申込ください。昨年の例では、大阪会場のキャンセルはほとんど発生しませんでした。

■2009年~2011年認定の心臓血管麻酔専門医(暫定認定)掲載
 専門医暫定認定者一覧
 http://www.jscva.org/files/sptmp-list.pdf?1341756800
 専門医認定施設一覧
 http://www.jscva.org/files/est-list.pdf?1341756800

■2012年3月実施の経食道心エコー講習会時のDVDの販売
http://www.jb-pot.com/workshop/dvd.html

■8月PPCSセミナー
http://www.ppcs.jp/generalinformation/seminar/seminar120825-26.html
2012年8月25日(土)~26日(日)に、PPCSスキルアップセミナーアドバンスコース「麻酔を極める~文献レビューから学ぶ麻酔の最新トピックス~」が開講されます。

日時:2012年8月25日(土)~26日(日)9:30~17:00
場所:東京都文京区本郷2-35-25 フクダ電子 本郷新館

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 学術委員会の活動報告・トピックス
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■小児部門学術委員会
2012年心臓血管麻酔学会小児部門教育プログラム
竹内 護

 小児部門では昨年は成人先天性心疾患を取り上げましたが、ほぼ毎年外科医か小児循環器医をお招きして基調講演を頂き、幾つかの先天性心疾患に焦点を当ててプログラムを編成しております。本年は、まず静岡県立こども病院心臓血管外科兼循環器センター長の坂本喜三郎先生に「新生児・乳児心臓手術に関する基調講演」を頂きます。その後の90分間のシンポジウム「新生児・乳児心臓手術の周術期管理」では、坂本先生にもコメンテーターとして加わって頂き、3つの疾患・手術を議論する予定となっております。大阪府立母子保険総合医療センターの橘 一也先生には大血管転位症、岡山大学病院の戸田雄一郎先生には総肺静脈還流異常症、福岡市立こども病院・感染症センターの水野圭一郎先生にはFontan手術について発表を頂きます(座長:岡山大学病院麻酔科岩崎達雄先生)。発表後は、症例提示も交えながら質疑応答をしていく予定です。若い先生方にも分かりやすいシンポジウムを目指しておりますので、多くの皆さまのご参加を待望しております。また、来年以降取り上げて欲しい話題がありましたら、遠慮なくメールでご要望下されば幸いです。
matake@jichi.ac.jp
(小児部門学術委員長 自治医科大学麻酔科学・集中治療医学講座 竹内 護)

■体外循環学術委員会
川人伸次

 日本麻酔科学会発行の「麻酔科医のための教育ガイドラインー改訂第2版―」を読み返したところ、体外循環に関する項目が思いのほか多いのに驚きました。人工心肺と心筋保護の詳細のみならず、IABP、PCPS、VADを含む機械的補助、自己血回収装置の原理、小児の人工心肺管理、血液浄化法、小児・新生児の体外式膜型肺を用いた呼吸管理(ECMO)まで広範囲かつ詳細な知識が求められています。このガイドラインは一般麻酔科医の専門医としての習得・維持すべき目標、また生涯教育の基準を示したものであり、心臓血管麻酔を専門とする我々はさらに深い体外循環の知識を備えておく必要があります。
 体外循環学術委員会は年次総会において体外循環セミナー・ワークショップを継続企画し、種々のモックサーキットを用いて体外循環の機能を理解していただくうえでの一助とし、好評を得てきました。学術委員会が重視しているのは「心臓血管麻酔科医として体外循環を生体サイドから理解すること」です。今年も例年通り午前2時間の基礎講義と午後2時間の応用講義+デモンストレーションを計画しています。午前の基礎講義では「ポンプ特性と人工肺」「人工心肺と腎保護」に関してエキスパートにわかりやすく講義していただきます。午後の応用講義+デモンストレーションでは「人工心肺とPCPSの安全指針」「自己血回収装置の実際」の2つのテーマでエキスパートの講義に加え実際の操作も含めて参加者に深く理解していただく予定です。
 学術委員会は今後も体外循環に関して継続的・系統的に全ての領域を網羅できるよう、様々な企画を提供する予定です。学術委員会企画のセミナー・ワークショップが心臓血管麻酔科医の臨床スキルアップに直結するものとなることを期待しています。

■TEE領域学術委員会
仙台大会でのTEE(経食道心エコー)領域の企画について
岡本浩嗣

心臓血管外科領域では現在弁形成術の大きな潮流が押し寄せていると言っても過言ではない。1970年代にCarpentierらによって盛んに行なわれるようになった僧帽弁形成術であったが優れた人工弁(機械弁と生体弁の両方)の出現によっていったん座を明け渡したように見えた。しかし1980年代に見直されてからは2012年の現在まで僧帽弁手術の主流を占めている。最近はリング形態の改善や人工腱策のマテリアルの新開発や術式のさまざまな工夫により、単純逸脱病変では治癒率90%以上死亡率1%以下の成績を誇っている。一方大動脈弁形成術はその難しさにより人工弁置換がそのほとんどであった。しかしながらEL
Khouryらを中心とした大動脈弁形成を積極的に行なう外科医の活躍により2000年代になってから急速に形成術が発展して来ており、大動脈弁輪専用のリングも開発されている。10年20年後の遠隔成績が待たれるところである。JSCVA仙台大会のTEE企画では上述したような状況を鑑み僧帽弁形成と大動脈弁形成にスポットを当てそれぞれの領域で第一人者の外科医と麻酔科医に声をかけさせて頂きセミナーをお願いした。乞うご期待。またTEE領域では毎年若手の育成のためのエコーハンズオンセミナーも開催している。仙台大会でのハンズオンセミナーの特徴はシミュレータを駆使して基礎編と病態編に分けて詳細に解説するところと、インストラクターとマンツーマンに近い少人数制を採用したところである。どちらも効率よく初歩から学んでほしいという願いが込められている。是非これからエコーを学ぼうとしている初学者に応募を進めてほしい。恒例の専門医レクチャーやJBPOT受験者のための直前コースも開催予定であり、我こそは今年こそはと思う諸君は是非足を運んでほしい。

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 学会スケジュール(予定)
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http://www.jscva.org/static/secretariat/schedule.html

【2012年7月】
?7月1日(日)~8月31日(金):JB-POT試験申込受付(東京会場、大阪会場)
?7月21日(土)~22日(日):第16回経食道心エコー講習会(大阪 大阪国際会議場)

【2012年8月】
8月上旬:心臓血管麻酔専門医正式認定書類審査結果通知送付

【2012年9月】
9月14日(金)~16日(日):第3階国際心臓麻酔シンポジウム、日本心臓血管麻酔学会
第17回学術大会(仙台国際センター)

【2012年10月】
10月中下旬:心臓血管麻酔専門医暫定認定結果通知、心臓血管麻酔専門医認定施設認定結果通知、2007年JB-POT合格更新結果通知送付

【2012年11月】
?11月10日(土):心臓血管麻酔専門医認定試験(東京)
?11月11日(日):JB-POT試験(東京会場、大阪会場)

【2012年12月】
12月下旬:JB-POT、専門医試験合否通知発送予定

【2013年3月】
3月9日(土)~10日(日):第17回経食道心エコー講習会(東京 ガーデンシティー品川)

【2013年7月】
7月27日(土)~28日(日):第18回経食道心エコー講習会(大阪 大阪国際会議場)

【2013年9月】
9月27日(金)~29日(日):日本心臓血管麻酔学会第18回学術大会(北九州国際会議場)

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 お役立ちURL
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■エコーラウンド(JB-POT)
http://www.jb-pot.com/echo/index.html

当面は心臓血管麻酔学会の会員専用サイトとなります。会員番号と登録してあるパスワードでログインしてください。

■学会誌(2010年以後)
https://www.jscva.org/mypage/journal
2010年度以降の学会誌はマイページからもPDFファイルでダウンロード可能です。

■学会誌投稿規定
http://www.jscva.org/static/secretariat/journal.html

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 ブックマークURL
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■日本心臓血管麻酔学会
http://www.jscva.org/

■JB-POT 日本周術期経食道心エコー委員会
http://www.jb-pot.com/

■日本心臓血管麻酔学会第17回学術大会|第3回国際心臓麻酔シンポジウム
http://www2.convention.co.jp/jscva2012/

■ASCA(Asian Society of Cardiothoracic Anesthesia)
http://www.asca.ac/

■SCA(Society of Cardiovascular Anesthesiologists)
http://www.scahq.org/

■the 13th International Congress of Cardiothoracic and Vascular
Anesthesia
http://www.iccva2012.com/

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 事務局からのお知らせ
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■マイページへのログインについて
マイページへのログインは、IDとパスワードが必要です。
個人情報のため、ID、パスワードの確認には、本人確認が必要になります。

ログイン画面
http://www.jscva.org/mypage

■会員番号やパスワードをお忘れの場合

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?マイページにメールアドレスをご登録いただいていない場合、または現在使用していないアドレスをご登録されている場合
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■役員申請書
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