2013年8月26日月曜日

国内留学便り~京都より

麻酔科医4年目のYです。


私は今、来年から通う大学院への前研究として、京都へ国内留学をさせていただいております。


錬士として日々の麻酔技術の向上、高いレベルでの手技の安定化、患者さまへの不安の払拭、術後疼痛管理などを目標に、医療練士として上級医の先生方と相談しながら勉強させていただいてきました。また、大学病院勤務という権利を生かし、国内外での学会発表、論文作成、研究会などにも参加させていただきました。麻酔科医としてまだまだ未熟ではありますが、日々の臨床、研究からもっと深いレベルで何かを勉強したいという気持ちが高まり、大学院への道を決意した次第です。教授や医局長と相談させていただき、前研究として約半年間の国内留学を許可され、約2ヶ月が過ぎました。今回はそのことについて書こうと思います。



専門に学ぶとして、何を専攻するかというのは本当に迷います。4年間という時間は長いようですが、本気で研究すると足りないものであるという事実は、前回の臨床研究発表のときに思い知らされました。今後の将来について考えるよい機会でもあり、平日夜に行われる各種勉強会や、休日に一般公開されているような講演会にも積極的に参加し、自分の興味と語らいました。



麻酔科医として癌の専門施設で一年間出向し、臨床と研究を通して少しずつ癌と全身状態というものに興味が注がれていきました。現在の死因の圧倒的第一位に君臨し、毎日のように麻酔をかけている癌という病態。その全身的な全人的変化と、ホルモンバランスなどを中心に勉強できたらと考えております。まずは癌という病態を学ぶため、現在の私は、週の半分を元京都大学名誉教授の下で、末期癌患者に対する新しい治療形態について学ばせて頂いています。週に一日は東京駅にある東京クリニック副病院長の外来に付かせていただいております。



現在の癌治療の根幹は手術、抗癌剤、放射線の3大治療が中心ですが、医療技術の発展に伴い、第4、第5の治療法が開発され、臨床の治療として成り立っています。麻酔を中心に勉強してきたため、癌の基礎から学ぶのは大変骨が折れる作業で、毎日しっかりとした勉強時間をとらないとついていけません。自由な時間も収入も減りましたが、その分、期間内でやれることはすべて学んでいこうと思っています。



最後に、麻酔科とはあまり関係ないように思える研究に対し、医局が理解を示してくれているのは本当に心強いです。まさに、医局が掲げているDiversityであると言えるのではないでしょうか。これはどこの医局にも真似できない、当医局の強みだと思います。
 
 
 
 
                     和田先生とともに。
                    肺移植を初めて行った先生です。
                    非常に理論派で、課題の論文が難しいです。





照沼先生とともに。外来の人数が尋常じゃないです。
 

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