皆様、こんにちは。
ブログ編集長K先生の(後輩とは思えない…)締め切りの圧迫感に押しつぶされそうになりながら(自業自得?)、11月に開催された12th Asian Society of Cardiothoracic
Anesthesia (通称ASCA) Meeting and
Workshopsに野村教授と5名の医局員で参加してきましたので、ご報告致します!
ASCAは2年毎に、その名の通りアジアの都市で開催される心臓血管麻酔の国際学会のひとつです。
因みに、過去5回のASCAは以下の場所で開催されています。
7th ASCA 2007, New Delhi
2017年の今年、12th ASCAは香港での開催でした。
会場は、香港コンベンション&エキシビジョンセンターというところで、ビクトリア湾にせり出した、流線型が連なる近代的な建物でした。1997年7月1日、香港返還式典が執りおこなわれ、ニュースなどの映像が放送されたらしいです。アジア最大のイベント会場だそうです。かなり大きい施設で、ASCA以外でも色々なイベントをしていました。
OVERSEARS FACULTYとして、野村教授も名前を連ねています。
野村教授の講義は、「Spinal cord protection in DA/TAA
surgery: To drain or not drain?」でした。その中で、動物実験ではありますが、βブロッカーが脊髄虚血に有効であるという論文を紹介されていました。ナロキソンくらいしか言われてないと思っていましたが、こんな論文もあったんですね。
他にも海外の著名な先生の講義があり、実はASCAはとても勉強になる国際学会です。特に今回も講義をされていたPerrino先生は、(今は表紙が青くなってしまいましたが、)昔「紫本」と呼ばれていた経食道心エコーの教科書「A
Practical Approach to Transesophageal Echocardiography」の著者で、大変有名な先生です。
今回は「TEE assessment of RV」という講義をされていましたが、「術中TEEでTAPSEを測定するのは、無意味である。なぜなら、測定する角度に差があるため、術前のTTEの結果と1㎝も差が出ることがあるからです。測定するなら、Ninja TAPSEで測定するのが良いでしょう。(Ninja
TAPSEについては、ここでは割愛します。)」と仰っていました。
ちなみに、その日本語版は「周術期経食道心エコー実践法」と訳され、野村教授が編集に携わっております。
野村教授とe-posterの前に居たら、そんなPerrino先生がたまたま通りかかったので、「3人一緒の写真をとって下さい」とお願いして、誰か写真をとってくれないかと周りを見回したら、「君の携帯はセルフィーができるでしょ」と言って、なぜかセルフィーしてくれました。
Perrino先生は、野村先生並みに気さくな先生でした。
e-posterは、ディスプレイに数人分が時間差で表示されるようになっていましたが、結構早く変わってしまうので、とても皆でディスカッションができる感じではありませんでした。昔のSCAスタイルで、決められた時間にポスターの前にとりあえず立って、質問がある人とディスカッションするというものでした。
韓国の先生達は、自分たちのe-posterではない演題が表示されていたのですが、「表示されるまで待てない」といって、ディスプレイ前で写真を撮っていました。
ちなみに、私達は自分たちの演題が表示されるまで待って、写真をせわしなく撮ってきました。
また、岩手医大から、以前女子医大に心臓麻酔の国内留学に来てくれていた石川先生も参加されていました。緊急の開心術をたくさん担当してくれていたのですが、あまりの忙しさに、一時透明な存在になっていました。(医局員の皆は、女子医大はこりごりと思っているに違いないと言っていました。)それなのに、来年度から女子医大に来てくれるそうなので、皆がびっくりしていました。
学会中のランチは、チャーハンが出たり、企業のランチョンでちょっとしたランチコースがあったりで結構充実していたと思います。また、コーヒーブレイクにはコーヒー・紅茶・お茶などとちょっとしたお菓子が提供されました。
最終日の夕食には、以前女子医大の心臓麻酔に研修に来ていた、そして来年いらっしゃるタイの先生達も合流し、皆でエビチリが有名な四川料理のお店に行ってきました。とてもおいしかったのですが、とても辛かったです。。。
野村先生、ご馳走様でした。
以下は、12thASCA
in Hong Kongのまとめです。
13th ASCAは韓国だそうです。北朝鮮のミサイル問題とか、この時までに解決していると良いですが…。